100人近い死者・行方不明者を出している広島市での土砂災害。
もちろん広島だけのことではなく、今年は既に長野県南木曽町、そして去年も伊豆大島で大きな土砂災害が起き、多くの犠牲者を出している。
全国の9割の自治体に、こうした土砂災害のリスクがある(ほとんど全国民にリスクがある)にも関わらず、特に東京など平野部、都会の住民は自分には関係ないことと思いがちだ。 
そこで今回は、私たちが土砂災害「なんか」で死なないためにやるべき3つの対策法をまとめてみた。
日本は四重苦の土砂災害大国

普段何気なく過ごしていると忘れがちなことだが、日本は世界有数の土砂災害大国である。
それは、以下の事実からも明らかなことだ。

「世界の約2割の地震が日本で発生」
「世界の約1割、108の活火山が集中」
「梅雨や台風など、豪雨も世界有数」


つまり、地震国&火山国&多雨国という3つの悪条件が揃ってしまっているわけだ。
それだけではない。更に、山谷や河川の多い地形、マサ土(風化花崗岩)など土砂災害の起こりやすい地質を多く持つのも日本列島の特徴だ。


東京にも危険地域が!全国の9割に土砂災害リスク

国交省河川局砂防部では、全国の各自治体ごとに土砂災害のリスクマップを公表している。
実際に、東京の世田谷の土砂災害リスクマップを見てみると、河川沿いにリスクの大きい場所が点在することが分かる。

図:東京都世田谷区の土砂災害危険箇所マップ
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土砂災害は地方の山間でしか起こらないわけではない。全国の9割もの市町村にそのリスクがあるのだから、無関係な人はほとんどいない。


地鳴り、ひび割れ、川の濁り…様々な前兆現象

政府は、政府広報を通じて土砂災害の前兆現象についてまとめている。
以下がその図だ。


図:土砂災害の3つの種類と前兆現象(出典:政府広報)
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共通しているのは、多くの場合雨や地震といった現象が引き金になって起こるということ。
元々危険な崖での崖崩れなどを除き、突然思いついたように災害が起きるわけではない
崖や地面のひび割れ、地鳴り・山鳴り、川の水の濁り、樹木の傾きや裂ける音などは危険な災害のサインだ。


土砂災害で死なないための3つの対策

1. 地元の土砂災害リスクを地図でチェック

上記の通り、国土交通省河川局砂防部のWebサイトでは、全国の市町村・自治体毎の土砂災害リスクマップを公開している。

リンク:土砂災害リスクマップ
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世田谷区の例でも明らかなように、東京など平野部のど真ん中であっても、意外に土砂災害のリスクが潜んでいることがよく分かる。
ぜひ一度、地元の土砂災害リスクを地図でチェックしてみよう。


2. 雨が降り始めたら気象情報や避難勧告などに注意

雨が降り始めたら、気象庁のWebサイトやテレビなどで発信される気象情報に注意しよう。
災害リスクがあるほどの雨が降る場合、気象庁から警報が発信されることがある。自分の今いる地域がそれに該当する場合は、その情報に注意して、場合によっては避難出来るよう心づもりをしておく必要がある。

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また、災害リスクが差し迫った場合、自治体から避難勧告や避難指示が発令されることもある。
基本的には、自分の今いる地域でこれらの勧告や指示が出たら、躊躇なく避難行動をとるべきだ。

但し、今回の広島市での土砂災害のように、避難指示が出るのがワンテンポ遅く、既に犠牲者が出てしまっているようなこともままある
最終的には、情報は自分で取りに行き、自分で安全を確保する判断が絶対に必要だ。自分の命を、他人に預けてはいけない。


3. 避難は自治体の避難場所、もしくは建物の2階以上へ

土砂災害の場合、逃げ遅れた犠牲者の多くは「木造住宅の1階」で被害に遭っているとされる。
実際に、映像や写真で見ても、家屋の1階を土砂が直撃し、押しつぶしている様がよく捉えられている。

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基本は、自治体の定めている避難場所に行くべきだが(これも普段から要チェックだ)、もしそれが難しく已む無く自宅にとどまる場合は、1階にいてはいけない。
必ず、2階以上の高さのあるところに避難すべきだ。


土砂災害で死なないために、普段からぜひ気をつけてほしい。